はじめまして。桜野瑞江(おうのみずえ)と申します。
私が葬儀会社で仕事をするようになってから、かれこれ14年が過ぎようとしています。
私が「人の死」と「葬儀」というものを最も身近に感じたのは、自宅療養中だった祖母が亡くなったときでした。
私が高校生の頃で、母は付きっきりで寝たきりになった祖母の世話をしていました。祖母は、既に自分の息子(私の父)のことも分からない状態になっていて、母のことを“自分の母親”と思い込み「お母ちゃん」と言って、甘えていたようです。
母が「人は、最後には子供にかえるものよ」と言ったとおり、祖母の心は幼い子供そのものでした。
祖母が「お母ちゃん、お粥たべたい」と言ったある日曜日の夕方、コトコト炊いたお粥を母が食べさせ、その後、父、母、私の3人がベッドの横に座って、いつものように祖母と話をしていました。
「ばあちゃん、眠ったの?」
いつの間にか、祖母は静かに息をひきとっていました。
私はそれまで、「人の死」というものを、何か怖くて忌み嫌うようなところがありましたが、このときから変わったと思います。この世での寿命を終えた人が、たくさんの思い出と絆を残して、あの世へと旅立つのです。
それに、それまで「葬式は縁起が悪い」といったマイナスイメージだったのですが、“あの世へと旅立つ故人とのお別れの儀式”として「葬儀」を見るようになると、葬儀への思いもだいぶ変わりました。
葬儀会社に就職するきっかけとなったのは、短大生のとき、花屋さんでのアルバイトです。初めのうちは、葬儀の供花をお届けしていただけなのですが、だんだんと装飾の手伝いもさせて頂くようになりました。
葬儀の準備の様子を見ていると、故人を見送るために、どれだけたくさんの人々が関わりを持って仕事をしているのかがよく分かり、「私も、その中の一人なんだ」と実感することができました。
葬儀社の仕事は、ご遺族が心から故人とのお別れができるように、お手伝いすることです。葬儀はそのために必要な「儀式」です。悲しいことに、ご遺族の気持ちにつけ込み、法外な請求をする葬儀業者が存在するのは事実です。
少しでもそういった目に遭う人の数を減らすことができれば…。
葬儀について、あらためて話し合うきっかけになってくれれば…。
そんな思いで、葬儀に関するさまざまなことを書いてみました。
つたない文章ですが、皆さんの参考になればと願います。

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