仏教では、生前の功徳によって、“六道世界”という死後の世界に振り分けられると考えられています。“六道世界”とは、地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天のことで、生前に欲深い行いをした者は“餓鬼道”に落ちるといわれています。“餓鬼道”では、食物のすべてが燃え上がるため口にすることが出来ず、体は痩せこけ、腹だけが膨れ上がったおそろしい姿となり、永遠に欲を満たすことができなくなってしまうのです。
餓鬼道へ落ちてしまった人々のために、今、生きている私たちが善行を積み、仏様のお力をもって浄土へと導いてもらうことを「施餓鬼」といいます。施餓鬼では、僧侶による読経回向、水、食物で供養します。施餓鬼供養を機会に、食べ物のありがたさについて、家族で話し合うのも良いかもしれません。
お釈迦様の弟子が、餓鬼道に落ちた母親を救うために行なった供養が盂蘭盆会(お盆)の由来ですので、お盆の季節になると、お寺で「施餓鬼供養」の声が聞こえはじめます。
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